みやうちふみこの詩のページ

あふれる言葉 感動 感嘆 処々 

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

反対周り

いつもと 反対に 歩きはじめて 見つけた 大きな切り株 太い根っこが 周りを囲んで 弔いしている 昨日もここに あっのだろうか? 桜樹はそのままあった 夏、君は、 ここに 木陰を 作ってくれて 夏、一番に、 鳴いている蝉を見た樹 秋には、 やつでの様な葉が …

晩夏

ま~ぁだだよ~ もう~いいかい! ま~ぁだだよ・・・・ 母親らしい語らいの まにまに 子供たちのはずんだ声が ひびくように聞えてくる ぼんやりと 深い深い まどろみから 覚めながら 明るさのなかで 今がいつなのか あたりを見回しても 頭の中はまっしろで …

「いつもの時間」      

いつもの時間 みやうちふみこ ごご、昨日はなかった いつもの時間に、キッチンに立って ポテトサラダを作る。 ミニトマトを添えて、夕食は、 前の日から決まっていたチキンソテー。 炊飯器をセットして散歩にでると、 さらさらと雨が降っていて 大きな桜の幹…

ふつう

ふつう かざ音につられ 窓を開けると くら闇から 霧のような 冷雨が 吹いてきて 覚醒する 立春。あたたかい一日だった。 ちりょうで 抜けておちて 徐々に このごろ すこし ふつうになってきた かみに ていねいに挟みを入れる。 ちょき ちょき ちょき 「一度…

白梅(しらうめ)

白梅(しらうめ) みやうちふみこ 梅のはなは 咲くとき 「ぽっ」と 音がするのだと 聞いたことがある。 その人 はもういない。 白梅(しらうめ)のはなの咲くころ「ぽっ」と 旅にでたのだと風の便りで知った。 今年も 白梅(しらうめ)の 咲く季節が近づいて…

ハルジオンの花

雨上がりの初冬の空は やわらかなほほえみを浮かべて 爆音までも ふんわりと抱擁して 機体は雲に抱かれ 先へ先へと 陽だまりの花の枝に 一枚 赤く光る葉が 体を横たへ 育んできた 小さな蕾を 微笑みながら 愛おしそうに見つめている そろそろお別れだね はっ…

香り

ふとしたことから、昔のことを思い出している。小学生の頃の事だ。 春早く、小川の淵のネコヤナギが、銀色の花穂をつけるころ、よく、畦道でセリ摘みをした。楽しみだった。セリは、母が、ニンジンや干瓢干し椎茸、油揚げなどと一緒に、混ぜご飯にしたり、麩…

幸せ桜

幸せ桜 みやうちふみこ 紅梅の咲く頃 真昼の流れ星のように 宙に向かって 輝き始める拳のつぼみ 新しい年に 巡ってきた季節を感じながら 私は、川面を渡る風に吹かれて 在る 幸せ桜に会いたくなって バスに乗った。 その日は、コロナ感染防止のため 首都圏一…

冬のさん歩道

木漏れ陽の射す竹林(ちくりん)の一本道 落葉(おちば)を踏みながら 枯れ葉の匂いと 一緒に 一歩一歩 歩く 散歩することも あまりなくなく過ごした日 ここに こんな道のあることすら発見につながるのが愉快だ。 神社を過ぎて真っすぐ行くと その先は もう…