みやうちふみこの詩のページ

あふれる言葉 感動 感嘆 処々 

反対周り

いつもと

反対に

歩きはじめて

見つけた 

大きな切り株

 

太い根っこが

周りを囲んで 

弔いしている

昨日もここに

あっのだろうか?

 

桜樹はそのままあった

 

夏、君は、

ここに

木陰を

作ってくれて

夏、一番に、

鳴いている蝉を見た樹

 

秋には、

やつでの様な葉が

赤い

落ち葉になって

踊っていた、ね

 

弔いを

祝うように

そこに

陽がさしても

もう

鳥たちの声は

聞こえてこない

 

道路に 

黄金の

縁取りをするのは 

吹かれて 

葉が 舞う

 

木は 

きれいな

木肌を

太陽にあずけて

新しい命を 

育む 力を

蓄えはじめて

いるのだろうか

 

思いっきり万歳しながら 空を仰いだ

 

布団や

洗濯物が

お日様に向かって

歌っていると 

あぁ いいなぁと

不安になるだろうか

 

反対周りをして 家に着いたら

牡蛎の旨煮の 匂いがしていた。

 

         

2021年03月20日推敲